フェラも危険!クラミジアは潜伏期間の後も症状が乏しい

国内で患者数が最も多いとされている性病の「クラミジア感染症」は、セックスやフェラを通じて、ウイルスと細菌の中間に位置する微生物「クラミジア・トラコマチス」に感染することが原因です。感染してから発症するまでの潜伏期間は1~3週間程度です。

女性患者は不妊に注意

ヘルペスやカンジダ、トリコモナスの感染報告数が減少傾向にあるのにもかかわらず、クラミジアの感染が依然として多いのは、感染しても自覚症状が乏しいため、治療を受けないままパートナー等に病気を移してしまいやすいという理由があるためです。

男性の感染では、排尿時のペニス(尿道)の痛み、ムズムズした感じ、尿道から膿が出る、尿道が熱い感じがする…などの症状が現れますが、感染者のおよそ半数は無症状とされています。

女性では、水っぽいサラサラしたおりものの増加、不正出血(生理以外の出血)、下腹部痛、性交痛などの症状が現れるとされていますが、実際にこのような明確な症状を訴える女性は少数で、およそ80%の感染者は自覚症状がありません。

女性の場合、クラミジア感染による炎症が子宮の入り口付近で留まっているうちは大事に至りませんが、放置していると炎症が子宮の奥へと広がっていき、卵管炎を引き起こしてしまうことがあります。卵管炎になると、炎症で卵子の通り道が塞がったり、変形したりするため、不妊症や子宮外妊娠の原因になる可能性があります。

セックスの初体験の年齢が低下傾向にあるなか、クラミジアの感染が成人だけでなく、高校生にも流行しているというショッキングなデータもあります。本人が「感染を疑う自覚症状がない」と申告している高校生(セックス経験済み)を対象に日本性教育協会(JASE)が調査を実施したところ、男子の6.7%、女子の13.1%に感染が確認されました。

近年のクラミジアの流行に拍車をかけているのが、オーラルセックス(主にフェラ)の一般化です。10~30代の若いカップルを対象とした調査では、いずれの世代も過半数がオーラルセックスをセックスの際に「必ず」もしくは「たまに」していると回答しています。

男性のペニスに感染しているクラミジアがフェラなどで女性の喉に感染すると、喉が赤く腫れる、痛い、イガイガする、熱が出るなどの症状を引き起こします。しかし、クラミジアが喉に感染するという事実を知っている人は多くなく、また風邪の症状にも似ているため、治療を受けないまま長期間放置しているのが実態です。クラミジアと淋病が同時に感染している女性も珍しくありません。

クラミジアの治療には、ジスロマック(1000mg×1回:1日間)、クラリス/クラリシッド(200mg×2回:7日間)などの抗生物質が使用されます。なかでも1回限りの投与で約90%のクラミジアを除菌できるとされており、単回投与のためのみ忘れ等による薬剤耐性菌のリスクもなく、臨床では第一選択薬として使用されています。

喉の感染例も同様に抗生物質による治療を行いますが、性器の症状に比べて治療が難しいため、約2倍の治療期間が必要とされています。日常的にフェラなどのオーラルセックスをしている女性は、本人が知らない間にクラミジアを拡大させる感染源となっていることもありますので、治療はパートナーの男性も一緒に行います。